C.P.theの香りと癒しのティータイム | Qualiter Letter

フランスと紅茶のおはなし

まだまだ寒い日が続いておりますが、
みなさま風邪などひいていらっしゃらないでしょうか?

こんな寒い季節には、温かい紅茶が手放せません。(必須!)
そんな紅茶のことを知れば知るほど、奥深い歴史の背景があり、
世界の歴史や文化とともに紐解くと、非常に面白い事実を発見することができます。

今回から紅茶について、すこーし掘り下げてご紹介したいと思います。

まず最初は、『フランスと紅茶のおはなし』。
お茶会などでお客様に「アルションはフランス紅茶なんです!」とお伝えすると、

「え??フランスってコーヒーですよね〜。
フランスには紅茶の文化なんて無いのでは?」なんてご質問を受けます。

確かに、フランスではコーヒーが主流で、とても人気があります。
カフェ文化もフランスの街のあちこちで見ることができます。

コーヒーをカウンターでクイッと飲んで颯爽と出勤するビジネスマンや、
タバコとコーヒーを片手に情報のやりとりをするアーティスト、
散歩途中のおじいさんが、犬を連れてテラスでコーヒーを飲む姿などなど、
フランスでのカフェはフランス人の日常に、なくてはならないものです。



 
   

フランス パリ リヨン駅併設の"ル トラン ブルー"
1Fには、まさに電車に乗る前にさっ!と済ませられるカジュアルなカフェがあります。


ちなみにフランスのカフェで紅茶を注文すると、ティーバッグとお湯が出てきます。




つまり、カフェはコーヒーを飲むところであり、
紅茶を愉しむというところでは、どうやらなさそうな気がします。
(もちろん紅茶もメニューにありますし、
愉しんでいる方もいらっしゃるとは思いますが...)

「フランスでは、コーヒーと紅茶の立ち位置が全く違う気がする。」
フランスの地を踏む度に、私が個人的にいつも感じる感想です。

 

カフェと紅茶を愉しみ方の違い・・・
これにはフランスの歴史的な背景が関連しているのではないでしょうか?


紅茶がヨーロッパに伝わったのは、1662年。
ポルトガルのキャサリン王女がイギリスのチャールズ2世への御輿入れの際に、
お茶を持ち込んだことから始まったと言われています。


 

チャールズ2世は浮気好きで、
キャサリン王女はその寂しさを紛らわすためにお茶会を開いたことから、
イギリスの王侯貴族のあいだにお茶が広まったというエピソードもあります。

そしてもう一つのルートがオランダ。
17世紀に喫茶の文化をヨーロッパに広めたのは、オランダでした。


17世紀のオランダ黄金時代の絵画は、
肖像画や風俗画、風景画が華々しく開花し発展した時代でもあります。


17世紀のフランスでは、オシャレで新しいものは
イタリアから入ることが多かったのですが、東洋の珍しいものはオランダから入りました。

どの国でもそうであったように、フランスでも例外ではなく、
お茶はまず、王侯貴族の間で希少な高級品としてもてはやされました。
特に最初はベルサイユ宮殿で飲まれたそうです。






一方で、17世紀末になると、コーヒーはあらゆる階級の庶民に行き渡り、
非常に一般的な飲み物として普及することとなります。
フランスの最古のカフェは1686年に創立されました。





しかし、それに比べると紅茶の普及は遅く、
18世紀にやっと、イギリスのトワイニング社が
一般の人にも広めたことがきっかけで始まり、
コーヒーよりもゆっくりとした速度で、庶民の飲み物として普及していきます。

19世紀に入ると、フランスではサロン・ド・テという業態が台頭してきます。
紅茶やお茶を、お菓子とともにゆっくり愉しむ文化が生まれ、
「女性が愉しむ社交場」として人々に利用され始めました。

この時代の上流社会の女性たちは、カフェには入らないよう躾けられていたといいます。

サロン・ド・テには入っても良いという許可をもらった貴婦人や、
若い女性たちは、こぞって甘いお菓子とお茶とおしゃべりを愉しんでいたそうです。
(現在も変わらない光景ですよね!)

そんなサロン・ド・テと共に普及をしていった紅茶なので、
イメージとしては"ちょっと気取った飲み物"という印象で
浸透していることもあるのではないかと思います。

確かに未だに高価なティーカップや、ティーセットは、
私たちの気分を贅沢にしてくれるものですし、
フランスの名立たる紅茶メーカーは、
こぞって高級感溢れる素敵な紅茶をブレンドしています。

そんな紅茶を愉しむだけで、気分は優雅な王侯貴族に早替わり!

素敵なフランスの紅茶文化。少し理解していただけましたでしょうか?


次回は、『フランス紅茶=フレーバーティーってなんで?』を、
少し掘り下げてお伝えできればと思っています。


それでは、寒い季節。紅茶でお元気にお過ごしください!


サロンドテアルション法善寺本店 
フランス紅茶コンサルタント C.P.Thé 西田 万智子

comments

弥生 | 2015/11/27 9:09 PM
こんにちは!
フランスのカフェやサロン文化について
とても分かりやすく書いてあり、参考になりました。もし可能でしたら、参考文献を教えていただけないでしょうか?(卒論に必要でして。。^^;)よろしくお願いします。









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